日本玩具博物館 特別展『世界のクリスマス*祈りの造形』

 

  特別展『世界のクリスマス*祈りの造形』

 

 恒例となった当館のクリスマス展は、クリスマスオーナメントや人形、玩具を通して世界各地のクリスマス風景を描き、この行事の意味を探る試みです。

本年はテーマを二つ設けました一つ目の【クリスマス・祈りの造形】では、「待降節のカレンダー」「キャンドスタンドと光の造形」「キリスト降誕人形」「サンタクロースと冬の贈り物配達人」「クリスマス菓子とオーナメント」「自然素材のオーナメント」の6つの項目でクリスマス造形の意味とデザイン様式を探ります。そして、二つ目の【ヨーロッパ・クリスマス紀行】では、北欧、中欧、南欧、東欧の4つの地域に分けて展示し、各地のクリスマス飾りの特徴を紹介します。


*展示総数 世界53ヶ国より約1,000点

 

・開 期    2022年11月3日(木)~2023年1月22日(日)

            10:00~17:00

   

・会 場      〒679-2143 兵庫県姫路市香寺町中仁野671-3

                   日本玩具博物館 6号館
              

・料 金    一般      個人/600円 団体/540円
        高校・大学生  個人/600円 団体/540円
        子供(4才以上)個人/200円 団体/180円

 

・公式ウェブサイトアドレス  

           https://japan-toy-museum.org/

 


 

 

「キリスト降誕人形・ベトレム」(チェコ/1980年代製)

チェコの農村部に伝承されるきびがら(トウモロコシの皮)を細工したキリスト降誕人形。飼い葉桶に誕生した幼子イエスを見守る聖母マリアと夫のヨセフ、楽を奏する天使たち、―――それぞれの優しい表情と厳かな佇まいから、イエス・キリストの降誕を喜び讃える心情が伝わってきます。

 

 「クリスマスツリーのオーナメント・麦わら細工」(スウェーデン/1980代製)

 パンを主食とするヨーロッパの国々において、「ユール」と呼ばれるクリスマスに麦わらは欠かせない素材。麦わらには、麦の実りをもたらす穀物霊が宿るとされ、ユールが終わると灰にして麦畑にまかれます。新たな年もまた実りが豊かであることを祈って。

 

 「贈り物配達人・聖ミクラーシュ」(スロバキア/1990年代製)と
「聖ミクラーシュとともにやってくるクリスマスの鬼・クランプス」(チェコ/1980年代製)

中欧から東欧にかけて、126日の聖ニコラウス(チェコやスロバキアでは聖ミクラーシュ)の祝日に、ニコラウスが鬼を連れて子どもたちを訪れる地域があります。「よい子にはプレゼント、わるい子には鬼のお仕置き」。鬼はキリスト教以前、新年の豊作をもたらすためにやってくる土着の神であったと考えられます。

 

 

 

 「世界のクリスマス*祈りの造形」より、中欧のクリスマス飾り(一部)展示風景

モミの木のツリー飾りを発達させた中欧の国々のクリスマスオーナメントを展示する一角。2000年代初頭、ドイツのニュールンベルク伝統のクリスマス市「クリストキンドレスマルクト」で収集したクルミとプラムの人形「ツヴェッチゲンメンレ」がみどころです。

 

 

 

 

「世界のクリスマス*祈りの造形」ギャラリートーク風景

 

この季節、播磨地方のキリスト教系のこども園などからの訪問が相次ぎます。ドイツ・エルツゲビルゲ地方のピラミッド型キャンドルスタンドや煙出し人形を実演しながら、クリスマス飾りのお話を楽しむ子どもたちの様子です。

 

 

 「世界のクリスマス展」の準備風景
毎年、異なる切り口によって、新収蔵品をおり込み、新たな「世界のクリスマス展」をつくります。こちらは、中欧の聖ニコラウスやロシアのジェッド・マロース、北欧の妖精たちなど、ヨーロッパのプレゼント・ブリンガー(贈り物配達人)をかたどった人形を集めて展示しているコーナーです。

 

「世界のクリスマス」展示風景

 世界のクリスマス展は、日本玩具博物館の冬の恒例展で、今冬、38回目を数えます。西室では、クリスマスを彩るオーナメントや人形、玩具を集め、「光の造形」「キリスト降誕人形」「クリスマスの贈り物配達人」「クリスマスツリー」「自然素材のオーナメント」「待降節のカレンダー」の6の項目によって、クリスマス行事の意味を見つめます。東室では「北欧」「東欧」「中欧」「南欧」に分けて、本場ヨーロッパのクリスマス飾りの特徴を紹介しています。展示総数約1,200点。すべてが当館の所蔵品です。

 

 

  「世界のクリスマス展」――西室展示風景
冬至を過ぎてよみがえる太陽を讃えるキャンドルスタンドや光の造形、キリストの降誕を祝う箱庭人形、聖ニコラウスやサンタクロースをはじめとする冬の贈り物配達人の人形たち、また木の実や菓子がつるされた始まりのころのクリスマスツリーなど、世界55ヶ国の資料を通して、クリスマスの意味をさぐります。

 

 

 

 

   

「世界のクリスマス展」――東室展示風景

太陽復活祭や冬至祭の色あいが濃い北欧、収穫感謝祭の意味合いを感じさせる東欧、樹木信仰を土台に、賑やかなクリスマスツリーのオーナメントを発達させた中欧、カトリック色が強く、「キリスト降誕人形」が数多く見られる南欧―――それぞれの違いに注目しながら、クリスマス行事の奥行の深さを感じていただきたいと思います。